チェルノブイリ級か「レベル7」
福島第1原発の事故で、原子力安全委員会は、原発からは最大で1時間当たり1万テラベクレル(テラベクレルは1兆ベクレル)の放射性物質が放出されていたとの試算を明らかにした。政府はこれを受け、原発事故の深刻度を示す「国際評価尺度(INES)」で最も深刻な、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故に並ぶ「レベル7」とする方向で検討に入った。
INESの評価によると、放射性のヨウ素131換算で外部への放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上である場合は、レベル7であるとしている。原子力安全委の班目春樹委員長は、1時間当たり1万テラベクレルの放出が「数時間」続いたとの推計を明らかにした。1時間当たり1万テラベクレルの放出が数時間続けば、レベル7に当たることになり、政府は暫定的に「レベル5」としている現在の評価を見直す検討を始めた。
安全委は、現在は同1テラベクレル以下になったとみられるとしている。安全委はまた、周辺の3月12日から4月5日までの積算外部被ばく放射線量の試算も発表。原発の北西方向に約60キロ以上、南南西に約40キロにわたって年間被ばく線量限度の1ミリシーベルトを超えた。
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