米AIG、アリコなど生保3社売却へ

米政府管理下に入った保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は、日本国内のアリコジャパンを傘下に持つ米アリコ、AIGエジソン生命保険、AIGスター生命保険の生保3社を売却する意向を明らかにした。AIU保険、アメリカンホーム保険の損保2社は売却の予定はないとしており、今後は損保事業に経営資源を集中する方針。AIGが展開する生損保5社のうち、AIGスター生命保険とAIGエジソン生命保険とも経営破綻した国内生保を母体としている。買収時に、予定利率が高く、採算が合わない契約を整理しているため、資産内容が優良で売却しやすいと見られている。2社は来年1月に合併予定で、日本のAIG幹部も「中核事業ではあるが、業績も好調だけに売りやすい面はある」と認めている。
スター生命とエジソン生命が売却候補となった場合、生保子会社の強化が課題の国内の大手損保や営業職員を増やしたい海外勢が買収に名乗りを上げる可能性がある。
ドイツのアリアンツなど日本国内に販売網を持たない数社が強い関心を示しているとされ、日本生命保険など国内大手の出方が注目される。
日本で順調に事業を展開し、AIG傘下の“超優良資産”である生保事業を売却、米連邦準備制度理事会(FRB)から受けている巨額融資の返済を優先させる方針とみられる。
AIGの日本法人は「個々の生保会社の株主が変更されるだけで、契約者に影響はない」としている。
今後、日本の大手保険会社などが争奪戦を繰り広げることになりそうだ。サブプライム住宅ローン問題に端を発した金融市場の混乱が、日本の保険業界の再編を促すことになった。
1954年設立のアリコジャパンは、保険料収入が1兆4657億円で業界5位。
投資家向け説明会で、エドワード・リディ会長兼最高経営責任者(CEO)が損保事業に集中して再建を進める一方で、生保事業売却の意向を示した。リース事業なども売却する。
金融市場の混乱で資金繰りに行き詰まったAIGは9月16日、FRBから最大で850億ドル(約9兆円)の融資を受ける見返りに政府の管理下入り。9月末までに融資枠のうち610億ドルを活用したとしている。
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