2009.09.22

8月30日の衆院選で当選した議員に、8月分の給与約230万円(歳費と文書通信交通滞在費)の満額が支給された。在任期間はわずか2日間だが、日割りなどの支払い方法はないという。
衆院事務局によると、支給は今月16日。衆院議員の給与は公選法や歳費に関する法律によって任期中の月額払いと定められている。公選法違反の寄付行為に当たるため、議員も返納はできない。
衆院事務局には「けしからん」「非常識だ」などのクレームが寄せられているが、支給方法を改めるには法改正が必要で、事務局も「われわれは法律通りにやるしかない」と当惑気味だ。
初当選したみんなの党の柿沢未途氏は「国民から理解が得られない。無用な批判を受けるより、日割りにした方がよい」と話す。
公明党広報部も「2日間しか実働がないのに全額支払うのは社会常識としておかしい。日割りにするべきだ」との考えだ。
一方で民主党の中堅議員は「選挙直後はさまざまな借金があり、多くの議員が支払いに追われている。良くないこととは分かっているが、満額支給は本音では有り難い」と内情を打ち明ける。
衆院事務局によると、これまでも衆院選があった月の給与満額支給については、議員の間で「見直すべきだ」との声が出ていたが、実際に法律の改正案が提出されたことはないという。
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2009.09.16
バラエティー豊かな過去が次々と明らかになる、民主党の田中美絵子衆院議員が、一連の報道を受け、ついに口を開いた。都内のホテルで行われた両院議員総会終了後、コスプレ風俗ライターやヌードで映画出演した経歴について「厳しい経済状態の中で、生きるために必死だった」などと釈明。経験を生かし「弱者の目線に立った温かい政治」の実現を宣言した。ただその後の質問は受け付けず、先輩議員に守られて去る過保護ぶり。本来の持ち味は封印されたままだった。
「危ないよ!」「ここの取材許してないよ!」。SPやスタッフの怒号が飛び交うもみくちゃ状態の中、田中氏は鳩山由紀夫代表とあいさつを交わした後、ついに取材に応じた。両院議員総会の感想などを質問された後「世間をお騒がせしたことを、心からおわびを申し上げたい」と謝罪。「私、非常に厳しい経済状態の中で生活をして参りまして、生きるために必死で仕事をして参りました。また、いろんなことにも挑戦させていただいた」と説明した。
石川2区で、森喜朗元首相を相手に大善戦し、比例復活当選した「政界の井上和香」。雑誌でコスプレ風俗ライターとして活動していたことが今月4日に報じられ、5日には文書で事実を認めた。だが、その後も映画のヌード出演、エジプトでピラミッドに登っての“逮捕歴”、サブカル誌で袋とじの出会い系コーナーに登場、お笑い集団「大川興業」への所属など、過去がさみだれ式に報じられた。
しかし田中氏はなぜかこれらを説明せず。かたや、かつて秘書を務めた河村たかし名古屋市長が定例会見でかばうなど、フィーバーは過熱。田中氏は両院議員総会の前に「新人・元職議員ガイダンス」にも出席したが、“永田町の主演女優賞”目当ての報道陣には、異様な熱気が漂った。
田中氏はさまざまな経験で「政治が弱い立場の方に光を当てることができる大きな存在と知った」と言う。「社会的弱者の目線に立った、ぬくもりのある温かい政治を行って参りたい」と結んだ。
約50秒間、満面の笑み。しかし唇は震え、何かを読み上げるような口調。その後「なぜもっと早く説明しなかったのか?」「有権者に事前に言うべきでは?」の質問には答えず、松木謙公衆院議員から堅く守られ、再びもみくちゃになって、無言で去っていった。
比例復活とはいえ、約12万人から信任を得て当選した国会議員。いくら若い女性でも“守られすぎ”は不可解だ。なお、この「田中氏絡み」の話題に“ドン引きムード”も漂っている。
「ぶって姫」で話題をさらった姫井由美子参院議員は「気にすることなく、がんばって。アドバイス? 特にないです」と、ひきつり気味の笑顔。「元キャバ嬢」の経歴を力に変えた太田和美衆院議員は「田中さんのことですが…」と問われると「ああ…」と、笑顔で手を振り、去った。田中氏と談笑した田中真紀子衆院議員は「初めてお会いして、報道も全然知らないんです」と豪快に笑った。
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2009.08.20

民主党が鹿児島県霧島市で開いた集会で2枚の国旗を切り張りして作った民主党の旗を掲げた問題で、地元の民主党候補の後援会が「誠に不適切」とする謝罪文を出した。熱心な支持者が手作りで作製したもので、国旗をおとしめる意図はなかったという内容だ。
だが、この衆院選立候補予定者の決起集会には、民主党の小沢一郎代表代行も出席し、切り張りされた国旗が一時、民主党のホームページにも掲載されていた。後援会の謝罪文だけで済ませるべき問題ではないだろう。
外国では、国旗への侮辱行為に刑事罰を科す国が多い。日本には国旗侮辱罪などを規定した法律はないが、法律以前に、国旗は国歌とともに、国と国民の一体感を表す象徴である。党派や主義主張の違いを超え、国民として敬意を表さねばならないものだ。
まして、民主党は野党第一党として、次期政権をめざす政党である。党として、鹿児島県で起きた問題をどうとらえ、国旗のことをどう考えているのかを、国民にきちんと説明すべきである。国旗を切り張りした経緯も、後援会の謝罪文では不十分だ。党で責任をもって事実関係を調べてほしい。
平成11年、国旗国歌法が成立した際、当時の民主党は自主投票で採決に臨んだ。自民党出身と旧民社党系の議員はほとんど賛成し、旧社会党系議員はほとんど反対した。そうした複雑な党内事情を反映してか、民主党の大会では国旗が掲げられていない。
鳩山由紀夫代表も今回、「それは国旗ではなく、われわれの神聖なマークなのできちんと作られなければいけない」と国旗より党旗を重視するかのような発言をしている。だが、民主党が仮に政権を取った場合、今までのような国旗・国歌に対する中途半端な姿勢では済まされない。
民主党の支持母体である日教組はいまだに、「日の丸・君が代の法制化に反対」という昭和50年の見解を変えていない。国旗国歌法成立後も、日教組の強い地域や学校では反対運動が続き、小学生による校長への土下座要求(平成12年、東京都国立市)や民間人校長の自殺(15年、広島県尾道市)などの事件が起きた。
国旗・国歌の指導を含め、子供たちに日本の歴史と文化の伝統をどう伝え、国を愛する心をどうはぐくんでいくかも、衆院選で大いに論じてほしい。
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2009.05.13

「3年間、ふつつかな私にご協力、ご支援いただき心から感謝を申し上げる」
12日午前の民主党役員会・常任幹事会。小沢氏がしおらしかったのは、辞任あいさつぐらいだった。
代表職の重圧から解き放たれたのだろうか。「剛腕小沢」が突如、復活した。 複数の出席者によると、小沢氏は4人の役員をにらみつけた。一人ひとり指さし、こうまくし立てたという。 「福山、長妻、安住、野田、この4人組。お前らいっつも反対反対と。最後くらい言うことを聞け!」
視線の先には野田佳彦広報委員長、安住淳国対委員長代理、福山哲郎・長妻昭両政調会長代理がいた。鳩山由紀夫幹事長が提案した16日の両院議員総会での新代表選出案に異論を唱えた面々。いずれも小沢氏と距離を置く議員だ。
16日は土曜日。鳩山氏は「補正予算審議への影響を最小限にし、突然の解散にも備える必要がある」などと説明し、理解を求めた。しかし、非小沢系の幹部からは「投票日は土日をまたいで有権者の意見を聞いたほうがいい」といった異論が相次いでいた。 小沢氏の「毒舌」は、終わらなかった。ベテラン参院議員の北沢俊美副代表が「(現職ではない)立候補予定者にも選挙権を与えるべきだ」と主張すると、小沢氏はこう吐き捨てた。「北沢先生のご発言とも思えない」 了承を求められて、自ら「異議なし!」と大声をあげる場面もあったという。
強気の小沢―鳩山ライン。非小沢系議員の多くがかぎとるのは、小沢氏から鳩山氏への「禅譲狙い」の思惑だ。実際、小沢氏支持派の多くが鳩山氏待望論を唱え始めた。鳩山氏なら小沢氏の意をくみ、影響力を保てる――。そんな思惑が透けてみえるのだ。 世論調査では、小沢執行部と距離を置いてきた岡田克也副代表がしばしば「ポスト小沢」の筆頭にあがる。そんな岡田氏にとっては有権者の声が議員に伝わる土日をはさんだ代表選の方が有利に働く。 12日夕の両院議員総会で、非小沢系議員らが巻き返しを図った。3月27日の代議士会で小沢氏の面前で辞任を迫った小宮山洋子・党「次の内閣」文科相が2度質問に立ち、鳩山氏に再考を迫った。
「なぜ告示日に半日で決めるのか。候補者には小沢問題がボディーブローで効いている。複数で代表選を戦うところをみてもらうチャンスだ」 野田氏に近い馬淵澄夫氏も「土日に有権者の声を聞き、月曜日に投票すればいい」と日程変更を求めた。だが、結局は「異議あり!」の声が飛ぶ中、とりまとめが行われ、原案通りに承認された。 日程をめぐる綱引きは、小沢か、非小沢かをめぐる権力闘争の始まりだった。
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2009.02.15

バンクーバー五輪で金メダルを目指すフィギュアスケートの浅田真央=中京大中京高=にハイテク基地が誕生した。愛知・豊田市の中京大豊田キャンパスにフィギュアスケート専用の「レインボーリンク」が完成し、14日にオープン式典が行われた。天井に設置する約90台ものカメラで演技を正確に撮影する世界に例のない解析システムを準備中。将来的には海外との“衛星レッスン”も可能で、今春から同大に進学する真央の拠点となる。
目標のバンクーバー五輪まで1年を切った真央に、新たな拠点が完成した。「レインボーリンク」は国際規格(60メートル×30メートル)より狭い縦40メートル×横20メートルで、07年5月に完成した「オーロラリンク」に隣接。総工費4億円をかけ、練習用サブリンクとして建設された。
コーチと会話がしやすいようリンクを囲むフェンスを無くす一方、縦2・4メートル×横19・2メートルサイズと、縦2・4メートル×横12メートルサイズの大型鏡2枚を壁に設置し、ステップやスピンを自分で確認できる。氷上にはコンパルソリー(練習用円弧)も描かれ、振り付けにも最適な環境を整えた。
それらの設備を超越して北川薫学長(63)が「世界でも類を見ない」と胸を張るのはハイテク装置だ。天井に3メートル置きに、約90台もの高感度ビデオカメラを設置予定。「選手の動きを正確に三次元分析できるようになる」(北川学長)もので、撮影した詳細な画像を同校情報理工学部で解析し、その情報をコーチや選手が練習に生かすことができる。
さらに、画像を海外へ光通信で送る計画も進行中。実現すれば、真央がロシアのタラソワ・コーチから“衛星レッスン”を受けることも可能だ。2~3億円の費用を要するため、すべての実現には数年かかる見込みだが、北川学長は「バンクーバーまでに数台を設置したい」と五輪に向けて準備を急ピッチで進める意向だ。
この日は真央や同大在学中の安藤美姫、小塚崇彦=ともにトヨタ自動車=が初滑り。タンゴのエキシビションを披露した真央は「小さくてかわいいし、素晴らしいリンク。氷の感触もよかったです」と語った。ハイテク設備を武器に、メダル取りに挑む。
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2008.12.07

中日の立浪和義内野手が来季限りでの現役引退を決断。球団に報告し、会見で表明した。来季の契約を2000万円減の8000万円で更改した立浪は、22年目に向けて「最後の力を振り絞る」と宣言。不退転の決意でグラウンドに立つ。
あまりに唐突に、そして潔く立浪が引き際を決めていた。さらに球団に伝え、会見の場で公にもした。 「来年が最後のつもりでやります。1年悔いのないように。思い切って、最後の力を振り絞ってやります」
年俸8000万円での一発更改。だが、金額の話題など吹き飛ばすように“最後”という言葉が何度も立浪の口をついてでた。それがうわべだけの覚悟ではないことも、立浪は説明している。
「来年の結果? 打つ、打たないじゃなくってそうしようと思っています。100%? 自分の腹の中では。自分で決めろと言われているんで、大変ですが自分で決めないといけません」
結果を残せなかったらやめる。これは背水の陣。そこにはやめたくないという本心があるはずだ。だが、立浪は違う。すでに明鏡止水の域に達しているといっていい。もちろん、体調、成績いかんによっては心変わりもあるだろう。だが、そんなことも考えた上での言葉である。少なくともこの日の立浪を見る限りでは、心に揺れも迷いも感じられなかった。では、なぜ今、この時期に…。
「今年は4月、5月と本当に打てなかった。正直、ダメかな、引退かなと考えた時期もあります。力がなくなったとも思ったし、まだまだやれるとも思いました。いろいろな葛藤(かっとう)があったんです。そんな中で、1年間気持ちだけは前を向いてやれました。このままユニホームを脱ぐのは寂しい。いろいろと考えて出した結論が『何とかもう1年』だったんです」
現役続行を決めた時点で立浪は自身の余力を悟り、ラインを引いたのだ。2009年が『ラストイヤー』。だが、決意を心に秘めたままでは、打っても打てなくても周辺が騒がしくなる。ならばさらけ出そう。もちろん、それで野球がおろそかになることはない。むしろ気持ちは楽になり、打席に集中できるというメリットが期待できる。
「チームが勝つことです。そして1本でも多くヒットを打つことです。1年貢献して、区切りをつけたいんです」
打てずに脱ぐのではなく、打って終わりたい。それが立浪の美学。ファンはファイナルシーズンを、心して見届けねばならない。
◆立浪、一問一答
-現役引退ということなのか
「ボクはそういう形でいいと球団にも言いましたが、球団は「それくらいの覚悟でという言い方でいいんじゃないか」と。でもボクは(そういう報道で)いい。書き方は任せますよ」
-あくまでも前向きな決意であることは伝わってくる。とはいえ…
「1年で終わるというつもりです。野球は終わろうという決意でいます。うまくいくときはうまくいくし、頑張ってもうまくいかないときはいかない。ただ、やるだけのことをしっかりやってシーズンに臨みたいんです」
-オフはどう過ごす?
「今年、何年かぶりに秋季練習に参加しましたから、ここで体を休ませるともったいない。少しずつランニングやウエートトレを継続してやっていくつもりです」
-兼任コーチとしての思いは?
「兼任ではあるが、選手として成績を出すことが、あれだけの応援してくれているファンへの恩返しと思っている。いい場面で使ってもらっているだけに、凡打が重いんです。最後の力を振り絞ってがんばる。皆さんの期待に応えられるように」
-今季の成績不振は体調面もあったと思うが
「体が悪いというのは関係ないです。ただ、後半戦は練習方法を変えてみて、少しうまくいった。ノックを多めに受けたりして。自分に対して、変に過保護なところがあったかなと。なら、思い切ってやってみようと考えたんです」
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2008.11.11

歴史認識に関し政府見解を否定する論文を発表して更迭された田母神俊雄前航空幕僚長が11日の参院外交防衛委員会で憲法改正などを主張したことを受け、野党側は麻生太郎首相の任命責任を徹底追及する構えだ。火種を抱えた政府、与党は苦しい立場に追い込まれそうだ。
民主党は委員会後の与野党理事懇談会で、首相と統合・陸海空4幕僚長出席の下でシビリアンコントロール(文民統制)に関する集中審議を要求。インド洋での給油活動を継続する新テロ対策特別措置法改正案の早期成立を目指す与党は13日の委員会採決を主張、協議は平行線に終わった。
自民党の鈴木政二参院国対委員長は11日の記者会見で「衆院より2、3倍も審議時間を増やした」と早期採決を要求。与党側には15日にワシントンで開かれる金融危機対策の緊急首脳会合(金融サミット)に出席する首相に「改正案成立の土産を持たせたい」(自民党幹部)との思惑もある。
しかし民主党の平田健二参院幹事長は会見で「この問題は相当時間がかかる。対テロ新法改正案の審議とは別に重大問題と位置付ける」と述べ、早期の幕引きに応じない考えを強調した。
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2008.10.15

10月1日、大阪ドームで行われたオリックス清原の引退試合はまるでコンサートのようだった。マリナーズ・イチロー、阪神金本、歌手長渕剛らスターに彩られて、最後は涙のスピーチで締めくくった。その様子を落合監督は東京都内の自宅テレビで見た。
翌日、落合監督の口からは自然とプロ選手の引き際に関する話題が出た。
「オレはチームに迷惑がかかるからシーズンが終わるまで引退を球団のだれにも言わなかった。引退試合っていうのも頭にはなかった。だって辞める時はそっと辞めたいじゃねえか。まあ、そうかと思えば引退しますって大々的に言って、辞めていくやつもいるんだよな」。
98年、日本ハム・落合博満はシーズン終了後に引退を表明した。日本ハムからはシーズン最終戦を引退試合にするという打診があったが、断った。
「オレの辞書には引退試合という言葉はないね」。 なぜか。落合監督は大相撲を引き合いに出した。
「相撲だって引退するって言った力士は次の日から土俵に上がれないんだぜ。次の日は不戦敗で、その次の日から引退って書かれるんだ。なんで野球だけ、引退興行になっちゃうんだよ。まあそれが悪いとは言わないけどな。人それぞれの考え方があるんだから」。
八百長疑惑に揺れる大相撲でさえ、真剣勝負の大前提は崩さない。だが、プロ野球は引退試合となれば「全球直球勝負」のように興行的になる。落合監督は個人的にそれが嫌いなのだ。誤解を避けるために書くが、落合監督がその才能を最も評価したのが清原だ。「オレが今まで1番もったいないなと思った選手が清原だ。あれだけの才能があるのに。周りが悪いんだ」が口癖だった。2人は野球観、打撃理論などでつながっていたが、進退についての価値観はそれぞれだ。
大観衆の前で恩人に感謝を告げて最後を飾った清原。だれにも知らせずにひっそりと去った落合。記憶に残る「無冠の帝王」と記録に残る「3冠王」。引き際の美学は対照的だ。
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2008.10.04

米政府管理下に入った保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は、日本国内のアリコジャパンを傘下に持つ米アリコ、AIGエジソン生命保険、AIGスター生命保険の生保3社を売却する意向を明らかにした。AIU保険、アメリカンホーム保険の損保2社は売却の予定はないとしており、今後は損保事業に経営資源を集中する方針。AIGが展開する生損保5社のうち、AIGスター生命保険とAIGエジソン生命保険とも経営破綻した国内生保を母体としている。買収時に、予定利率が高く、採算が合わない契約を整理しているため、資産内容が優良で売却しやすいと見られている。2社は来年1月に合併予定で、日本のAIG幹部も「中核事業ではあるが、業績も好調だけに売りやすい面はある」と認めている。
スター生命とエジソン生命が売却候補となった場合、生保子会社の強化が課題の国内の大手損保や営業職員を増やしたい海外勢が買収に名乗りを上げる可能性がある。
ドイツのアリアンツなど日本国内に販売網を持たない数社が強い関心を示しているとされ、日本生命保険など国内大手の出方が注目される。
日本で順調に事業を展開し、AIG傘下の“超優良資産”である生保事業を売却、米連邦準備制度理事会(FRB)から受けている巨額融資の返済を優先させる方針とみられる。
AIGの日本法人は「個々の生保会社の株主が変更されるだけで、契約者に影響はない」としている。
今後、日本の大手保険会社などが争奪戦を繰り広げることになりそうだ。サブプライム住宅ローン問題に端を発した金融市場の混乱が、日本の保険業界の再編を促すことになった。
1954年設立のアリコジャパンは、保険料収入が1兆4657億円で業界5位。
投資家向け説明会で、エドワード・リディ会長兼最高経営責任者(CEO)が損保事業に集中して再建を進める一方で、生保事業売却の意向を示した。リース事業なども売却する。
金融市場の混乱で資金繰りに行き詰まったAIGは9月16日、FRBから最大で850億ドル(約9兆円)の融資を受ける見返りに政府の管理下入り。9月末までに融資枠のうち610億ドルを活用したとしている。
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2008.09.14

北京オリンピックで野球日本代表を導いた星野仙一監督は「日本はいじめ国家になっている」と発言、反撃に出た。9日に日本テレビのニュース番組『NEWS ZERO』に出演した星野監督は「代表チームの不振により、わたしに向けられている怒声や非難はいじめと同じ」と語った。
日本の野球界で最近はやっているのは「星野監督バッシング」だ。日本野球界のご意見番、広岡達朗氏は「星野がこのままWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)監督の座に就くようなことがあったら、日本は滅びますよ」と毒舌を浴びせた。日本人メジャーリーガーのイチローも「星野監督が監督職を務めるなら来年春のWBCには出たくない」と知人にもらしたという。日本野球界は北京オリンピックで韓国に敗れた全責任を星野監督に転嫁していることになる。
一方、星野監督はバッシングに真正面から対抗している。テレビに出て「日本はいじめ国家」と発言、自身の公式ホームページには「火だるまになっているオレが何でまた“火中の栗”を拾うようなことをするのか」と書いた。「火中の栗を拾う」とは日本のことわざで、自分がこれほどバッシングされている状況でWBCの監督職を引き受けるのはイヤだという本音を表している。星野監督は北京から戻った直後は、「今は結果について謝罪し、沈黙すべき時期」と語っていた。
その星野監督が反撃に出た背景には、今、自分をバッシングしているのが読売ジャイアンツに近い勢力だと考えているためだ。広岡氏は1960年代に巨人のショートとして活躍した名選手で、イチローは巨人でプレーをしたことはないものの、巨人に好意的な発言を繰り返してきた。
日本の野球界は「巨人軍」と呼ばれる読売ジャイアンツに好意的な主流グループと、反巨人の非主流に分かれている。星野監督は東北楽天ゴールデンイーグルスの野村克也監督と共に代表的な反巨人勢力だ。
星野監督は1968年のドラフト会議で巨人から「意中の選手を1位指名できなかった場合は、外れ1位として指名する」という約束を取り付けていた。しかし、この約束は守られなかった。巨人が外れ1位に指名したのは島野修という投手。星野監督は激怒し、「ホシとシマの間違いじゃないか」と言ったという。
結局、星野氏は中日に入団、その後「巨人キラー」として活躍した。巨人が6割に近い勝率で1位を独走した1960~70年代、星野氏の対巨人戦成績は35勝31敗と勝ち越していた。王貞治や長嶋茂雄といった強打者たちが驚くべき成績を残していた時代のことだ。1974年には最多セーブ記録を挙げ、巨人の10連続日本シリーズ制覇を阻止した。
星野監督がWBC監督を引き受けない場合、日本代表の司令塔の有力候補として真っ先に名前が挙げられているのは巨人の原辰徳監督だ。原監督が巨人出身の関係者らの支持でWBC監督の座に近づいていると報じた。国際大会にプロが出場するようになってから、代表監督を務めたのは星野氏・長嶋氏・王氏の計3人だが、星野氏を除く長嶋氏と王氏は巨人出身だ。
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